top of page
  • 執筆者の写真ウォーター

街中にある日常の恐るべきスポット「見えすぎているトイレたち」



外から中がよく見える公共トイレって、ありますよね。犯罪防止がおもな理由らしいのですが、なかには用を足すのが恥ずかしくなるほど見えすぎているものも。そんな恐るべきトイレたちに今回はスポットを当ててみました。



恐ろしくも恥ずかしいこの見える角度


見えすぎているのは、とくに男子トイレです。ないまぜ研究所にゆかりのある西新宿の周辺を歩いてみると、早速ありました。これですよ、これ。


大きな垣根で遮られてはいるが。


相当、恥ずかしくて恐ろしいです。立ち位置を男性ピクトで印してみました。全身がはっきりわかるくらいの角度で外から見えています。

見えすぎているのは、昔からある古いトイレが多いようですね。


さらに別の場所では――。これもなかなかです。


あんまり見えすぎてもなんなので、引いた写真でお届けします。


用を足す人の目線はこんな感じです。


眺めがよいといえばよいのだが。


前を歩いている人と目が合ってしまいそう。かなりスリリングです。しっかりと最後まで、立ち位置から動くことなく済ませなければなりません。


私が出たあとで若い夫婦がここを通りがかり、ダンナさんのほうがトイレを利用。ベビーカーを押しながら待っていた奥さんと目が合い、「フフ、丸見えなのね」と涼やかに語りかけられていました。



見えたり見えなかったりするトイレとは


ところで、見えるトイレとして昨年来、話題になっている公共トイレをご存じでしょうか。

それは代々木公園の近くにある小さな公園のトイレ。全面がカラフルなガラスでできているアートなデザインで、なんと、人が入ると見えなくなる仕掛けなのです。


半端ではないこのスケスケ感。


どんな感じで見えなくなるのか。ちゃんと見えなくなってくれるのか。やっぱりかなりスリリングです。

利用者を待つこと20分。いっこうに現れる気配がありません。

外遊びの園児が大勢やってきて、私のまわりで保育士さんたちと遊びはじめました。トイレの脇でぼーっと園児を眺めている私がだんだん怪しいおじさんになっていきます。


少し離れたところに同じトイレの色違いがあるはずなので、やむなくそちらへ移動。到着するとしばらくして利用者がやってきました。

こちらは色が濃いのでわかりにくいかもしれませんが、トイレの向こうの道路まで透けて見えていたのが、あら不思議、人が入るとご覧の通り。


みごとに見えなくなりました。


人が出てくるともとの半透明に戻りました。

私も入ってみます。扉を閉めて、鍵をかけた瞬間に半透明のガラスが完全に曇り、中から外が見えなくなりました。うーん、これなら安心ですね。


この公共トイレ、実は渋谷区がすすめる「THE TOKYO TOILET プロジェクト」で新しく造られたうちのひとつなのです。公共トイレを日本のおもてなし文化の象徴としてとらえ、区内の17ヵ所に設置。著名な建築家やクリエイターがデザインに関わっていることでも話題になっているようです。


「THE TOKYO TOILET プロジェクト」公式サイトより。


そしてこのプロジェクトから生まれた映画「Perfect Days」が、今年のカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞。役所広司演じる、公共トイレの清掃員として働く主人公の日常を豊かに描いた作品が、世界的に絶賛されたのでした。



見えることはやはり安心なのかも


「THE TOKYO TOILET プロジェクト」で新しくできた公共トイレをもうひとつ訪ねてみたくなりました。まん丸い形が印象的なデザインです。


一見なんだかわかりません。


外観もユニークですが、すべて音声で機能するボイスコマンド式「Hi Toilet」という最新鋭の機能を搭載したトイレなのでした。実際、ペーパー以外はどこにも触れる必要がなく、とても斬新。形が丸いのは空気を循環させやすいからだそう。どこまでも機能的です。


でもやはり、こんなに真新しいトイレでも男子のほうは外から少し見えるようになっていて、それはそれで納得。なぜだか安心した気持ちになれたのでした。


外から中が見えるのは昔と同じ。


見えすぎているトイレから、見えるトイレ、そして魅せるトイレへ。


安心・清潔・便利で、そのうえ個性的でユニークなのはうれしいこと。見えすぎなだけでない公共トイレがもっと増えていったら素敵ですね。


閲覧数:61回0件のコメント

Comments


bottom of page