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  • 執筆者の写真ウォーター

ベランダで干し椎茸を自作して出汁のきいた煮物料理をつくる

更新日:2023年6月5日


干し椎茸の戻し汁を使った濃厚かつ上品な味わいの煮物料理をつくってみたいけれど、なかなかお高くて手が出ません。


ならばお安めの生椎茸を大量に購入して家のベランダで干し椎茸にしてしまおうと思い立ちました。


在宅勤務と休日合わせて5日間でやってみたその顛末をレポートします。


 

1日目(晴れ 日照9時間)

夕べのうちに買っておいた生椎茸。朝から軸を切り分け、ベランダに出します。

広げて干せればよいのですが、場所がないので以前キャンプ場で食器を乾かすのに使っていた干し網を使います。天気は上々。


1日でどのくらい変化するか楽しみです。


一番下には椎茸の軸と一緒にしめじも入れてみました



日が暮れて取り込むと部屋中に椎茸のにおいが。朝とは違う、天日にさらしたよい香りです。夜はサーキュレーターで微風を当てておきます。


大事な生き物を世話しているような気分になってきました。




2日目(晴れのち雨 日照4時間)

1日でかなり縮みました。が、まだ柔らかいです。今日もベランダへ。

雨雲が近づいており、在宅勤務をしながら窓の外が気になります。


左/1日目朝、右/2日目朝。見た目かなり干し椎茸っぽくなりました


椎茸が天日に干されてできる旨味成分は「グアニル酸」。イノシン酸、グルタミン酸と並んで三大旨味成分といわれます。中でもグアニル酸は干し椎茸特有のものなのだそう。確かにあの旨味は独特ですよね。


午後から雨。洗濯物と一緒に椎茸を取り込みます。


大きめの椎茸は乾きやすいようにスライスすることにしました。




3日目(曇り一時雨 日照時間ゼロ)

朝から雨雲が。恐る恐るベランダに出します。

少しでも紫外線を吸収してくれたらよいのですが。


午後のオンライン会議中に通り雨。気づきませんでした。

慌ててベランダに出てみると干し網が濡れています。


ショックです。


中は無事のようでしたがひとつずつ取り出してキッチンペーパーでふいておきます。




4日目(曇り 日照2時間

今朝も曇天。ベランダには出せません。部屋の窓際につるして風を強めに当てます。

時折空が明るくなり、窓ガラス越しにも紫外線を吸収しているようです。


窓際の椎茸たち


午後、部屋中むしむしします。なれるのか、干し椎茸に。


ちょっとピンチです。

家に終日いられるのは明日までなのです。




5日目(晴れ 日照8時間)

まだ椎茸の傘のふちが柔らかいです。ベランダに残った雨雫をふき取り、干します。


昼前から青空が広がり、気温も上がってきました。

網から出して直に干すことに。適当な器がなくフライパンに並べて干していたら、フライパンが熱くなり、まるで炒ったような状態に。見事に硬くなりました。


これは反則かもと思いながら、ともかく完成。かちかちのイケてる干し椎茸になりました。

夕方には軸たちも干し網の中で仕上がっていました。

左から椎茸スライス、椎茸傘、しめじ、椎茸軸。しめじもいずれ何かの料理に使いたいと思います




1週間後

自作した干し椎茸をいよいよ料理に使うときがきました。メニューは筑前煮と茶碗蒸しです。朝、ボールに干し椎茸を入れ、手が止まります。なんだか名残惜しいのです。


もう戻ってしまうのか。


せっかくイケてる干し椎茸になれたのに。




後ろ髪ひかれる思いで水を張ります。

6時間ほど戻しました。そして現れたのがこれ。なんと流麗な黄金の汁。見とれてしまいます。椎茸のほうは、ああ、こんなにふにゃけて。いい仕事をしたあとの艶姿です。


ひと仕事した椎茸とあこがれの戻し汁


筑前煮は、鶏肉、椎茸、根菜類を炒めたのち、戻し汁をたっぷり投入。煮込んでいきます。


そして茶碗蒸し。とき卵だけでもこんなにピュアで美しいのに、これに黄金の汁をかけるのです。何かいけないことをしているような、ぞくぞくした感じがたまりません。


茶碗蒸しは4~5人前を丼でつくります。戻した残りの椎茸をすべて投入。豪快に蒸していきます。

上/筑前煮の具材に惜しみなく戻し汁を

下/茶碗蒸しはこんな感じです




さあ、完成です。これは……予想以上にうまい!2品とも本当に。

豪快丼茶碗蒸しと筑前煮。おいしくいただきました




ちなみに食べた翌日は胃腸がきれいになり体が澄んでいくような感覚が得られたことを特記しておきます。



干し椎茸は、天気のよい日を選べばベランダで通年自作できると思います。

ぜひ皆さんもトライしてみてくださいね。




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