不要な物が宝の山に変わる!?コーヒーかすも無駄にはしない! “アップサイクル”でいこう
- K
- 2023年1月10日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年4月19日

突然ですが「アップサイクル」という言葉をご存じですか?
「リサイクル」や「リユース」なら聞いたことがあるけど「“アップサイクル”って何?」という人が多いかもしれませんね。
簡単に説明すると、
◆リサイクル◆
不要になった製品を一度資源に変え、それを原材料に新たな製品を作ること(古紙からトイレットペーパーなど)
◆リユース◆
不要になった物をそのままの形で再利用(使用済みのビール瓶を洗浄・消毒し再び利用など)
◆アップサイクル◆
不要になった物の特性を活かしつつ手を加え違った製品に作り変える。そのままでは使う人がいない製品に新たな魅力を与える=“価値をアップさせること”
今、SDGsの観点からもさまざまなアップサイクルが行われています。
今回は私が体験した2つの「アップサイクル」をはじめ、多彩な取り組みをご紹介します。
飲んだ後も楽しめる“コーヒーかすが手ぬぐいの染料”に!
まずは、通常はゴミとして廃棄されるコーヒーかすを “染料”としてアップサイクルする「コーヒーかす染め手ぬぐいワークショップ」です。
染色体験は初めてでしたが、染元「山勝染工株式会社」の方が教えてくれるので、初心者でも安心してできました。
今回、染料となるコーヒーかすは会場となった「FabCafe」で出たものを使用。
コーヒーかすを水で煮だしただけのものでコーヒー色というよりココアのような茶色に近い感じです。
その中に白い手ぬぐいを投入!煮ること約30分、布を取り出し定着材(この作業が大事!これをしないと布に色が入らないそうです)に浸し、水で洗浄。

コーヒーかす染め体験開始!真っ白だった布が徐々に染まっていきます
この作業を2回するとコーヒーかす染め手ぬぐいの完成です!
コーヒー本来の色でも染料のままの色でもなく、独特のやさしい風合いになっていました。
色は浅入りや深入りといった焙煎具合でも違ってくるそうなので「一期一会の色」と言えるかもしれません。
今回は各自でお気に入りの紋を入れ、世界にひとつの手ぬぐいができました。
近年、コーヒーの消費量は拡大傾向でそれに伴い抽出後のごみ(コーヒーかす)も増大。
そのまま捨てるのではなく、アップサイクルすることで飲んだ後も価値が生まれます。

コーヒーかす染めの出来上がり♪お気に入りの紋を入れたオリジナルの手ぬぐいが完成
靴下の端切れが“コースター”に変身!
もうひとつの体験は、靴下製造の際に出る端切れの輪っかを使ったコースター作りです。
作り方はいたって簡単。
まずは好きな輪っかを選びます(ここでどんな色を組み合わせるかでセンスが問われます)。それを専用の枠に隙間なく編んでいくとコースターの出来上がりです!
そもそも「靴下製造の際に出る端切れって何?」と思われる方が多いかもしれません。
靴下のつま先近くをよく見てみると、横に縫い合わせ部分があります。
一般的に靴下は、履き口部分から筒状に編み、つま先部分を縫製した後に縫い代を切断してできます。
この時、切断された部分が輪っか状の端切れとなり廃棄されています。
コースター以外にも座布団やマット、かご、鍋敷きなど、元は靴下の一部だった輪っかは、さまざまに姿を変えています。

靴下のつま先部分から出る端切れが、コースターに生まれ変わりました
こんなものが、あんなものに!?
アップサイクルは他にも、リンゴの搾りかすから作った『除菌ウエットティッシュ』、タイヤチューブを使った『ビジネスバッグ』、ビニール傘から作った『買い物袋』など、多岐にわたります。
実用化はまだですが、名古屋高速道路公社は名古屋芸術大学の学生とタッグを組み、これまで廃棄されてきた高速道路の横断幕を使った鞄やキーホルダーなどのグッズ制作などに取り組んでいます。

横断幕のアップサイクル例。どの部分を使用するかでデザインも変化
“無駄な物”とされていたものがアイデア次第で無限の可能性を秘めているアップサイクル。改めて身の回りを見てみればアップサイクルできるものが、たくさんあるかもしれませんよ!
染元「山勝染工株式会社」https://yamakatu.co.jp/
「FabCafe名古屋」https://fabcafe.com/jp/nagoya/
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